2歳馬にとって、同世代の頂点を決する一戦となる朝日杯フューチュリティSが目前に迫ってきた。昨年はリオンディーズが直線一気の末脚を炸裂させ、レース史上初となるキャリア1戦での戴冠という劇的な結果となった。2013年までは中山競馬場の芝1600mで行われていたが、2014年以降は阪神競馬場の外回り・芝1600mに舞台を変えて争われている。ここでは、中山で開催された年を含めた過去10年の結果から、傾向を分析していく。
2006年に距離が芝1800mから芝1200mに短縮されて、今年で11年目となる。2009年以降は波乱の決着が多く、この7年間で3着以内に入った2桁人気馬は7頭を数える。今年もジャパンカップの終了後、京都競馬の最終レースとして行われるが、果たして今年は順当な結果となるのか、再び波乱の決着となるのか、注目したい。
秋の古馬中長距離戦線もいよいよ佳境に入ってきた。12月の中山開催を前に、今年の東京競馬を締めくくる大一番がこのジャパンカップである。国内外の強豪が顔をそろえる一戦となるが、外国馬の優勝は2005年のイギリス調教馬アルカセットを最後に途絶え、目下日本馬が10連勝を飾っている。ジャパンカップの歴史に新たな名前を刻むのはどの馬か?
昨年のマイルチャンピオンシップは上位5着までを単勝5番人気以内の馬が占めたが、それ以前は単勝8番人気以下の馬がたびたび2着以内に入っている。1984年の第1回から1994年の第11回まで連続して単勝1番人気馬が2着以内に入ったが、ここ6年は1番人気馬の優勝がない。
2009年以降の優勝馬延べ7頭中、JRAの牝馬クラシック競走に出走した経験があったのは、2013年のメイショウマンボだけである。2010年と2011年にはイギリス馬のスノーフェアリーが連覇を果たし、昨年の優勝馬マリアライトはオープンクラスのレースで優勝した経験がなく、GI への挑戦も初めてだった。近年のエリザベス女王杯は、国内の牝馬GI 戦線での実績がない“新興勢力”の台頭が目立っている。