歴代の優勝馬には、前年のGI 戦線を賑わせてきた馬や、その後のビッグレースで上位争いを繰り広げたスターホースの名が連なっている。芝1800mで行われるとあって、このレースから中距離戦線に進む馬だけでなく、マイル戦線に進む馬や、近年では海外へと活躍の場を広げる馬もおり、各路線の春の勢力図を占う一戦として目が離せない。
2000年から高松宮記念が3月下旬に移設されたことに伴い、この阪急杯も1回阪神開催の開幕週に移された。その2000年以降に限ると、高松宮記念で連対を果たした延べ32頭のうち17頭は前走が阪急杯だった馬である。近年も、2013年のロードカナロアと2014年のコパノリチャードが両レースを連勝しており、当レースは上半期のスプリント王決定戦と密接な関係にある重要な前哨戦と言えそうだ。
昨年12月に中京競馬場で行われたチャンピオンズCから2か月半。フェブラリーSは、チャンピオンズCに出走していた馬たちによる再戦という図式になることが多いが、ここにきて力を付けてきた新鋭が上位争いに加わってくるケースもよく見られる。スピードと底力が問われる舞台で争われるGI は、今年も白熱の戦いになることだろう。
近年は、2014年のラストインパクトや2015年のカレンブラックヒルといったGI 戦線をにぎわす馬の優勝が続いているが、中京競馬場で開催された2010年を含めた過去10年で、単勝6番人気以下の馬が7勝を挙げるなど下位人気馬の台頭も頻発しており、ローカル開催のハンデキャップ重賞ながら目が離せない熱い戦いが繰り広げられている。
ダイヤモンドSは東京競馬場・芝3400mを舞台とするハンデキャップレースで、過去10年の結果を振り返ると3着以内馬延べ30頭中14頭を占める4歳馬の活躍が目立っている。ただし、2012年以降は4年連続で6歳以上の馬が連対を果たすなど、歴戦のベテラン勢も侮れない。