サマースプリントシリーズ第3戦となるアイビスサマーダッシュは、直線コースで争われる国内唯一の重賞ということで人気を博し、夏の新潟開催に彩りを添えている。さらに注目すべきは、2006年のサマースプリントシリーズ創設以降の優勝馬延べ10頭中7頭が同シリーズのチャンピオンに輝いているということだ。直線コースでのスピード比べを制して、夏のスプリント王の座に近づくのはどのような馬だろうか?
夏の北海道開催で行われる牝馬限定重賞として定着しているクイーンSは、札幌競馬場で行われるようになって今年で17年目となるが、過去16回のうち15回で単勝6番人気以下の馬が3着以内に食い込んでいる。5番人気以内の馬が3着以内を独占したのは2001年だけ。となれば当然、今年も伏兵陣に注意を払うべき一戦と言えるだろう。
今年で64回目の開催となる中京記念は、中京競馬場の開場初年度である1953年に行われた中京開設記念を前身とする伝統の一戦だ。各年代の番組体系に合わせて開催時期や条件が変更されてきたが、中京競馬場がリニューアルオープンし、新設されたサマーマイルシリーズの対象レースとなった2012年からは、夏の中京開催の芝1600mで行われるようになった。その2012年以降の中京記念では、3連複の最低配当が3万8850円(2015年)、3連単の最低配当が23万8040円(2012年)と、波乱の決着が続いている。伏兵馬の台頭が目立つ一戦を制し、シリーズチャンピオンの座に一歩近付くのはどの馬だろうか。
2歳戦が始まって約1か月半が経過したが、この函館2歳Sは2歳世代最初の重賞競走だ。2012年以降は4年連続でフルゲートとなる16頭立てで行われ、ホッカイドウ競馬の所属馬の参戦もあって、毎年かなりの混戦模様となっている。デビュー間もない若駒たちの一戦だけに、各馬の能力比較が難しく、出走各馬がそれまでに見せていたパフォーマンスと、ここに向けての上積みがどれだけあったか、その推理力が問われるレースだといえる。
サマー2000シリーズの第2戦となる函館記念は、過去10年の3着以内馬30頭のうち14頭を6番人気以下の伏兵馬が占めるなど、波乱の決着が多い傾向にある。単勝1番人気馬の勝利は2006年のエリモハリアーが最後。今年も波乱のレースとなるのか、それとも上位人気馬がファンの期待に応えるのか?