サマーマイルシリーズ開幕戦の第64回中京記念は24日、中京競馬場で行われ、7番人気のガリバルディが大外一気に追い込み、重賞初制覇。土日の中京で9勝と大暴れした福永が、騎乗機会4連勝で最後の重賞も締めた。勢いが乗り移ったような末脚で、大外から一気に突き抜けた。福永とガリバルディは後方3番手を追走。道中は慌てずじっくりとためると、直線入り口で馬群は凝縮。得意の決め脚勝負になると、前が開いたラスト2ハロン過ぎから一気に加速し、先に抜け出したピークトラムを楽々ととらえた。ゴール直後に右の拳を握りしめた福永は、重賞初制覇となったガリバルディの首筋をポンと叩いて、激走をねぎらった。
波乱の立役者となったのは、13番人気のケイティープライドだ。道中は好位の5、6番手でインを追走。直線半ばで内からマデイラをかわし、終始インを立ち回って2着を確保した。「ずっと手応えが良くて、“これはひょっとすると”って思ったほど」と浜中騎手。勝ち馬とは2馬身差だったが、「前の馬がもう少し早めに仕掛けてくれたら、まだ差は詰まったはず」と続けた。「体調がすごく良くて、52キロだったから」こその好走だが、今後も要注目だ。
またまた戸崎圭だ。3番人気のアルバートドックが直線で力強く抜け出し、2月の小倉大賞典に続く重賞2勝目をゲットした。 メイショウナルトが飛ばす展開を中団に待機。直線は早めに先頭に立ったクリールカイザーを目掛けてスパート。これを並ぶ間もなくかわすと、外から追い込んできたダコールを半馬身抑え、1分58秒4のタイムで快勝した。初コンビの戸崎圭太騎手は、先週のラジオNIKKEI賞に続く2週連続の重賞V。 2着に5番人気のダコールが入り、11番人気のオリオンザジャパンが後方から3着に突っ込んだ。1番人気のシャイニープリンスは9着、2番人気のルミナスウォリアーは8着にそれぞれ敗れた。
1番人気に推されたディープインパクト産駒ゼーヴィントが直線鋭く脚を伸ばして重賞初制覇。9番人気ダイワドレッサーが2着。JRA全場重賞制覇のかかった福永祐一騎乗のアーバンキッドは、4角11番手から末脚を伸ばすも3着。福永は「折り合いはついたが、枠が外で内に入れられなかった。切れ味のある馬だから本来は小回りより、直線の長いコースがいい」と振り返った。
26日、阪神競馬場で行われたGI第57回宝塚記念は、8番人気のマリアライトが4角大外回しから差し切り勝ちを演じた。勝ち時計は2分12秒8。クビ差の2着は1番人気のドゥラメンテ。さらにハナ差の3着は2番人気のキタサンブラック。 1着マリアライト・蛯名騎手「ペースも流れたし、この馬場だったので外枠も良かったんだろうね。ドゥラメンテとキタサンブラックの間に入って差し切るんだから、改めて勝負根性に驚かされた」
第23回函館スプリントSは、12番人気の3歳馬が丸田恭介騎手に導かれて好スタートから2番手につけると、好位に付けていた同じ3歳馬で2番人気のシュウジとのゴール前の激戦をハナ差で制し、サマースプリントシリーズの開幕戦を勝利で飾った。タイム1分7秒8(良)はコースレコード。さらに1馬身1/4離れた3着には7番人気レッツゴードンキが入った。